GTC Japan 2017 1日目(2017.12.12)
ご厚意から招待枠をいただいて、NVIDIA主催の GTC Japan 2017 に参加して参りましたので、レポートです。
※普通に参加した場合一万円くらいするので安くないお値段です。
まずは一日目。参加したセッションは以下。
- Caffe2: A New Lightweight, Modular, and Scalable Deep Learning Framework
Software engineer on the Caffe2 team, Facebook Marat Dukhan
Software engineer on Caffe2 and ONNX, Facebook Junjie Bai - Hot Tips on GPU Computing
エヌビディア合同会社 シニアデベロッパーテクノロジーエンジニア 成瀬 彰 - Chainer で加速する深層学習とフレームワークの未来
株式会社Preferred Networks 知的情報処理事業部 事業部長 海野 裕也 - NVIDIA Inception AI スタートアップ サミット第 2 部
場所はお台場のヒルトン東京で、講演用の会場が6個ととても広い。さりげなくピアノとかおいてあったなあ。
入り口付近だと立ち見が多くて、、というのもあった。
展示物。
Caffe2
Caffe2はFacebookが今年4月に公開したディープラーニング用フレームワーク。
性能面での改善やMobile Deploymentへの対応、ONNXへの対応などが発表されていた(同時翻訳機が配布されていました)。
GPU HOT TIPS
こちらのセッションは NVIDIA のエンジニアの方が実際に同じ問題をシングルスレッド、マルチスレッド、マルチプロセスと解き方を変えていった場合の方法とチューニングや問題点を指摘しながらのセッションで、ハンズオンではなかったが、コード多めで普段並列処理が必要になるような場面で仕事をされている方向けに非常に参考になる絵セッションなのだろうと思った。個人的には普段は触れない領域だったので、とても勉強させていただき、刺激になった。
タイトル通り、最新のNVIDIAのGPUを駆使するとこのようになるということがわかった。
GPU/CPU AFFINITY、計算と通信のオーバーラップ、P2Pアクセス、MPI。
Chainer
こちらも大部屋ですが満員+立見で盛況だった。Chainerを実際に業務等で使っている方が多いというのもあると思いますが、この分野での日本のR&Dの雄として多くの人に期待されているんだなあというのをとても感じました。
10年ほど前からの違いで、GPUとその上の層のCUDAのライブラリの充実によって、今機械学習のためのディープラーニングフレームワークは増えてきているがあまり違いがなくなっているそうな。この辺はさすがはNVIDIAなんだなと思った。そこの領域でシェアが高いのは株価にも表れており、最後はハードウェアなんだなとも。
ChainerもONNXに対応していくと。この辺はかつての? OpenIDやSocialGraphと同じで時代は繰り返すんだなあと。とはいえ機械学習にとってデータが非常に重要なことはあるとは思うのですが。
AIスタートアップ サミットは、本当にスタートアップというべき技術力をもった小規模のベンチャーからブレインパッドさんのように既に上場している規模の会社まで発表があり、いかにいまのトレンドを実用化してビジネスにしていくのかという点で非常に参考になり、また面白かったです。
- ridgei
自動採色(NHKの番組での実例)、ゴミ焼却炉の自動化AI - micin
予防、診断、治療 - Hetero
DBPG-Storm。PostgreSQLをGPUで利用することに最適化されたアプライアンス製品を提供 - UEI
AIUEO, Deep station。みんなのAI。GHELIA。 - Datum studio
マネックス証券での文書校正の事例など。 - MDR
創薬領域での量子コンピュータ利用(ハードとソフト両方)。
ディープラーニングは量子コンピュータの領域でも利用されている。
RBM/DBM、ボルツマンマシーン。 - テクノスデータサイエンスエンジニアリング(TDSE)
金融、製造、EC。送電線異常検知の事例。 - Xcompass
日本でのチャンスを見据えた製造業領域でのAI利用。 - AI inside
DX suite, OCRでの実例。Global Value Chainへ。 - ブレインパッド
Business/Analytics/Engineeringすべてを考えることができる。
キューピーでの不良品検知やコンクリートの劣化検知の事例など。
今非常に投資でお金が集まっている一方ですでに研究だけでなく実用においても関心や実際のリソースが集中するスピードが速まっており、R&Dを支えるAIベンチャー、スタートアップもたくさんでてきて、見方を変えれば日進月歩の競争の激しい業界になっているのではないかということを感じた。展示物を見ているとやはり今一番リソースがさかれている分野は自動運転なのかなと思ったが、R&Dがある程度アウトソースされつつ今後どのような業界になっていくのだろうか。本イベントはNVIDIA主催だが、サービス提供する事業者の観点でどのような展開がありえるかを考えながら最後のセッションを聴いていた。
おまけ
Tシャツが配布されていた!